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潜入捜査!巫女さんバイトの裏側に迫る!

なつめ 潜入 職場

なつめです。みんなが一度はしてみたいと思う(?)巫女さんバイト!今回は現役の巫女さんへのインタビューを通して、知られざる巫女の世界の裏側に迫ります。

なみちゃん(仮名)   20代女性。
巫女さん歴10年の大ベテラン。
好きな干物は帆立の貝ひも。

現役巫女さんにインタビューしてみた。

そもそも神社の事って全然知らないんだけど、どんな人達が働いているの?

そうだね。神職の中には、神社の代表者にあたる宮司、その下に禰宜(ねぎ)、権禰宜(ごんねぎ)という職階が続くんだけど、私が巫女さんしてる神社では、親子孫三代でこの役職に就いているよ。

ごんねぎさん(笑)なんか強そう!!

一番下の位なのにね(笑)
神社によっては、普段はサラリーマンで土日だけ神社にお勤めする「兼業宮司」や、いくつかの神社を行き来する「かけ持ち宮司」もいるんだよ。

そうなんだ!じゃあ巫女さんも専属じゃない人が多いの?

うん。私も普段は全然別の仕事をしてるよ。大学生の子が多いけど、学校の先生やOL、バレエスクールの先生をしてる子なんかもいるね。

へえ!いろんな人がいて面白いね。
みんなどういうきっかけで巫女さんバイトを始めたのかな?

最初は友達の紹介で始める人が多いね。わたしもそうだったよ。小学生の時に神楽舞を習っていた友達に、高校生になって神社から声がかかって、その友達に誘われて「やってみようかな」という感じ。
あとは意外と多いのが派遣だね。

巫女さんって、派遣社員なのっ!!

うんうん、多いよ(笑)そのままこのバイトが気に入って毎年来るようになる子もいるね。

そうなんだね。
巫女さんのお仕事、具体的にはどんな事をするの?

結婚式や七五三、初宮参りなんかの時に声がかかって、仕事内容はその時々だけど、年末年始は主にお守りや縁起物を扱う売り子さんだね。
「販売」ではなくて、「お金を納めて頂く」という感覚だから、言葉遣いが少し特殊だけど、誰にでもできる仕事だよ。

(※この記事では便宜上「販売」それに類する表現も用いています。)

興味あるなあ。でも私いろいろやらかしそう……。

大丈夫大丈夫!長い人でもみんなちょこちょこはやらかしてる!
御朱印帳っていう、お参りした時に各神社で記入してもらうスタンプ帳みたいなのが今流行ってるんだけどね、そこに書く神社の名前を間違えて必死に誤魔化したり、祝詞を読んでた人の袴が落ちて、笑いを堪えながらご祈祷したりって事もあったよ(笑)

マンガじゃん。でも何だか楽しそうな職場!

うるさく言う人もいないし、働きやすい環境だと思うよ。お客様も神社という場所のせいなのか、お正月のおめでたい雰囲気のせいなのか、あまり苦情言ってくるような人もいないしね。
時々酔っ払いはいるけど。すごく大きい声でいろいろ質問されたくらいで、しつこく絡まれるような事はほとんどないね。

ナンパは?ナンパ!巫女さんナンパしてくる人いそう!

私はないなあ。あっ!でも盗撮はあるね(笑)

盗撮!?!?分かるけどっ!可愛い巫女さんいたら撮りたくなる気持ち分かるけどっ!

明らかに撮ってるでしょって感じで、脇の下とかからコッソリ写真とかビデオとか撮ってくる人は嫌だね。バレてますから(笑)
ちゃんと言ってくれたら良いのに。

えっ?直接言ったら、写真撮らせてくれるの?

うんうん。神社にもよるかもしれないけど、うちは基本断る事はしないよ。
何なら初宮参りの時に「抱っこしてください」って言われて、首の座らない赤ちゃん抱いて一緒に写真撮る事とかもあるけど、快くお受けしてます(笑)

だそうですよ皆さん!巫女さんは盗撮せずに、声をかけてから堂々と撮りましょう!

 

ここまで話聞いてきて、かなり面白そうなバイトだなって興味湧いてきたんだけど、採用条件って厳しいの?

ううん。履歴書も要らないし、特にこれと言った条件はないかな。
未婚じゃないといけない神社もあるけど、うちはそこまで厳しくないから時々既婚者も来るよ。少ないけど男性も来るし。
あっ!条件って訳ではないけど「可愛い子お願いします」とは言われる(笑)

えっ……。(絶句)

過酷な条件のなか、果敢に応募してみた。

「可愛い子」という条件にビクビクしながら応募したものの、履歴書や写真の提出は求められず、容姿に係わる審査はありませんでした!……なので、「可愛い子」という条件は恐らく、神職の方の個人的な希望だったと思われます(笑)
なみちゃんが神社の責任者の方に話をしてくれて、氏名と年齢を申告しただけで手続き終了。
年齢で落とされる事もなく、こうしてなつめは晴れて「なんちゃって巫女さん」となったのです!

 

その後、事前に神社から送られてきた資料はこのたった1枚のシフト表のみ。

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ザッ!シンプル。
これによると、なつめの場合、
大晦日   22:00~翌2:30
元旦          9:00~18:00
のトータル13.5時間労働。
時給1000円のもよう。
(※勿論、神社によって条件は異なります)

それにしても一つ目の注意事項、かなり気になります。

一応ストーブはあるけど、深夜に半分外みたいな場所で仕事するから、寒さ対策だけはしっかりと!男性用の長着は厚みもあるし、上に羽織を着るからまだいいけど、巫女さんの衣装は薄いし、上に羽織れないからこれでもかというくらい着込んで!!

アドバイスを元に私が用意した装備は、ヒートテック長袖、その上に白のVネックニット、下はレギンスの上に黒のストレッチパンツ、足には五本指ソックス!そして、背中にはなみちゃんからもらった貼るカイロ。
着物が白で透けやすいという理由で、下に着込むニットも白が良いそうです。靴下はその上から足袋重ね履きしようと思って五本指にしました。

「なんちゃって巫女さん」~大晦日編~

21:00
シフトは22時からでしたが、なみちゃんの予定に合わせて早目に神社へ。
軽く挨拶を済ませて、女性と男性に分かれ、控え室でさっそく巫女さんの衣装に着替えます。因みに女性は8畳二間続きの和室、男性は3畳くらいの物置のようなところで着替えてました(笑)

なみちゃんが着付けしてくれるとの事でしたが、思ったより着付けは簡単で浴衣が着られる人なら着られるレベル。わたしもチャレンジしてみました。
白のニットに黒のパンツという、着た時の服装の上から、襦袢は着ずにそのまま白の長着を着て、腰紐で結びます。そして、朱色の袴をくるぶしが隠れるくらいの長さに調節し、まずは前見頃に付いている紐を、後ろに回して結びます。その後、後ろ見頃に付いているヘラみたいなものを腰紐に差し込んで固定させて、後ろから回した紐をお腹の前でちょうちょ結びにして完成です。
背中でちょうちょ結びが難しくて、その部分だけ手伝ってもらいましたが(不器用)なんとか自分で着ることができました。

完成図はこんな感じ!
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馬子にも衣装?!なかなかそれらしく見えませんか。

因みに男性の衣装はこれ!
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上着が一枚多い分、少し温かいのかな?あとは、割と長着に厚みがあって透けにくいみたいで、下に黒のスウェットとか着ても平気なようです。羽織の紐の結び方が難しいみたいで、苦戦していました。

 わたしたちが着いた時点で、既に3人の女の子が着付けを済ませて部屋にいました。
はにかんだ笑顔が可愛い、女子高生Kさん。春から警察官になる事が決まっていて、このバイトは今年が最後というTさん。そして声が大きくて活発な印象のKさんは、大学生で普段は婚活パーティーの司会のバイトをしたり、競技カルタをしたりしているとの事。
みんな気さくに色々教えてくれて、とても良い雰囲気です。


その後、バイト開始時間まではまだ時間があるので、社殿の方にいき、なみちゃんが後輩に舞や鈴のお祓いを教えるのを見学させてもらう事に。
まずは胡床(こしょう)と呼ばれる折りたたみの椅子や、太鼓の準備。その後ご祈祷されるお客様のエキストラをしつつ、なみちゃんの舞を堪能。太鼓や笛に合わせて、鈴と扇子を持って舞うんだけど、とにかくリズムに合わせるのが難しそう……と思ったら、リズムに合わせたらいけないらしい(笑)
今まで知らなかった参拝のマナーなんかも覚えられて、とても勉強になりました。なんなら、神様に奉納する舞も覚えちゃって「来年は舞の方する?」って言われました。来年はわたしも三葉ちゃん(君の名は。ネタ)やってるかも?!

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22:00
バイト開始時間になり、そわそわし始めるわたし。タイムカードなんてものはないし、時間になってもみんな散らばってめいめいに過ごしていて、とても緩い感じです(笑)

やっと「そろそろ説明するから集まって」の声がかかり、着替えをした和室に集合する事に。
注意事項を説明してくれたのは、他の神社から応援に来てくれている神主さんのSさん。気のいいおっちゃんという感じでとても話しやすい!

Sさんの説明によると、基本的にお客様が来られた時は「おめでとうございます」帰られる時は「良いお年を」という挨拶をするとの事。
そしてお札は「コンビニ方式」で、1枚ずつ数えてるのを見せながら返すようにと言われました。(コンビニって言っても間違えて「らっしゃっせ~」「毎度あり~」って言っちゃだめ)

他の注意事項としては、

・巫女さんのお作法。神社の中央(神様の前)を通る時は、手をお腹の前で重ねて、軽く頭を下げて通ること。(社殿の中も普通に歩いて通って良い)
・一度応対を始めたらそのお客様だけを見ること。(ほかの人も同時進行すると分からなくなるため)
・携帯、スマホの使用は禁止。
・巫女さん同士の私語は禁止。
・酔っ払いや、ナンパは全部Sさんを呼べば対応してくれる。
・せっかくなので、みんな楽しんでやりましょう!
これだけでした。


その後、扱う御守りや縁起物の説明を受けたのですが、ベテランバイトのなみちゃん達に任されていてとても自由な雰囲気。
「今年初めての御守りが、このお守りとこのお守りで、こういう事に効きます」とか「御守りは大体600円。交通安全の御守りは1つを除いて800円です」なんて説明を簡単に受けました。えっ?こんなに簡単でいいの?って心配になるほど簡単に。
この神社に限らず、お正月の巫女さんはバイトの子がほとんどだと思うので、専門的な事を聞かれても分からない場合の方が多いと思われます。なので、本当に大切な質問は社務所(入口の方にある、受付みたいな所)で聞いた方が良いかもしれません。

心配症なわたしは「これは何に効く御守りなの?」「お金渡す時はなんて言ったらいいの?」などと質問しまくり。不安を隠しきれません。

 

その後、社殿の方に場所を移して売り場のセッティング。御守りを入れた木箱を並べたり、昔ながらの石油ストーブを置いたりしていきます。
残り少なくなった御守りや木札は自分たちで随時補充するので、どこに何があるかをバックヤード(と言ってもすぐ後ろ)に行って、しつこく確認してまわる、心配症なわたし。(二回目)
そしてこの時に、一緒に売り場に立つ組分けをする事に。
グッパーの結果(グッパーで通じる?)わたしは、なみちゃんの弟のKくんとペアになりました。Kくんはなみちゃんと同じく毎年お手伝いに来ているベテランさんだし、すごく話しやすくて優しい人なので一安心。唯一の不安要素と言えば、「楽人」と言って、お祓いやご祈祷の依頼が入ると、太鼓を叩きに社殿の方へ行ってしまうので、その時1人で対応出来るかどうか……。
この時点で既に参拝のお客様が並び始めていました。


23:50
そろそろ販売開始というところで、なみちゃんが「社殿へ行こう!」と誘うので、行ってみると権禰宜(ごんねぎ)さんや、他神社からお手伝いに来てる神職の方が数人集まっていました。

訳も分からずお神酒の入った器を渡される私。
「カウントダウンするよ!」
ラジオの音に合わせて、「5、4、3、2、1、おめでとうございまーす!」お神酒をグイッと飲み干す。
なっちゃん誕生日おめでとう!」
「えっ?誕生日なのに、手伝いに来てくれたの?ありがとう。おめでとう!」と権禰宜さん。
そうです、なつめは新年を迎えると同時に誕生日を迎えました(笑)お神酒で乾杯の、人生初の誕生日。とても嬉しかった!
その後「行くよ!!」と慌ただしく、売り場に戻ります。いよいよ、闘いが始まる!

「なんちゃって巫女さん」~元旦編~

0:00
初詣を終えたお客様が、次々と売り場の方に流れて来ます。
「おめでとうございます」
何も分からないけど、とにかく笑顔でを心がけてずっとニコニコしてました(笑)
Kくんやなみちゃんが応対した時にサポートしようとするのですが、息が合わずかえって動線をふさいだり、邪魔をしてしまう事がとても多い!
「ぬわわわわーごめんーー」と心の中で悶えるわたし。
それでも挫けず、なみちゃんがお金を受け取っている間に、御守りを紙袋に入れようとして、紙袋が開かず鼻息荒くなるわたし。

私の方が手がしっとりしてるから、そっちするね。

笑顔でなみちゃんにディスられ、お金のやり取りにまわるわたし……。


だんだんと恥ずかしがらずに接客を楽しめるようになってきた頃でした。
「カシャッ」と大きな音がして振り向くと、なみちゃんがスマホで写メを撮っているではないですか!!

盗撮~!スマホ使ったらSさんに怒られるんじゃないん?(笑)

いや、Sさんがせっかくだから撮ってあげてって(笑)

スマホ使用禁止って言った本人!!!!」


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なつめ、めっちゃ働いてます。
こんな感じで、ほかの禁止事項についてもとても緩かったです(笑)

 

だんだんと動きが分かってきて、お客様が買ったものの金額に応じてこっそりお釣りを用意し、予想があたったら小銭をドヤ顔でKくんに渡す事も出来始めた頃でした。
「お祓い入ったから行ってくるね」
ついに来た!ついに恐れていた瞬間がやって来てしまった!
一緒に接客していたKくんとなみちゃんが小走りで社殿の方へ向かい、いっきに心細くなる私。さっきのドヤ顔はどこへ……。

そしてそこへすかさず出現する敵、ではなくて、お客様!!
「おめでとうございます」笑顔を作りつつ、頬が引きつります。

「コレ、ナニキキマスカ」
外国人きたーーーーーーーー!
これは巫女さん初心者、いや接客初心者のわたしにはかなりハードル高いぞ。

「こちらは社運隆昌といって、事業、えーっと、会社が成功するという意味のお願い事が書いてある木札です。んーっと……カイシャ……シゴト……シャチョサン?」
「ア~NONONO~」
「ん~カナイアンゼン?……カゾク?」
「ソウデス!」

後半なぜかフィリピンパブのお姉ちゃんみたいになりながらも、なんとか接客を終える私。どっと疲れましたが、「アリガトゴザイマース」笑顔で帰って行かれたお客様に癒されました。


すると今度は、
「誰が一番可愛いかなwww」
「お前マジやめろや!www」
学生らしきうぇいうぇい男子の団体きたーーーーーーーー!

売り場は1段高い場所にあるので、巫女さん達の顔は下からちょうど見えにくくなっているのですが、屈んで巫女さん達を査定し始める大学生くん(仮)たち。
うわ、これ「あいつブサイクじゃね?」とか勝手なこと言われて地味に傷つくパターン……。
既に心折れそうになる状況……。しかし、社会の荒波に揉まれてきたわたしは知っていた。とにかく笑顔でいい人っぽくしていれば大抵の事は何とかなるということを!!

ガン見して来た大学生くん(仮)に、
(そんなん言いながら可愛い子に話しかけると緊張するタイプなんでしょー?ほら私めっちゃ気さくで話しやすいよー。めっちゃにこにこしてていい人そうだよー。ほらおいでおいでー。あなたはだんだん私から御守り買いたくなーる。あなたはだんだん……)
とびきりの笑顔とは裏腹に、心の中で黒魔術を唱え始める私

「お姉さん、縁結びの御守りありますか?」
(うっしゃーー!!)
まんまとわたしに話しかけて来たので、心の中でガッツポーズしました。
「縁結びの御守りはこちらです。ピンクで可愛いですよね(ニコニコ)」
「それ100個買ったら願い叶いますか?」
「100個ですね!6万円お納めください(ニコニコ)」
「やっぱり1個でお願いしますwww」
「ありがとうございます。600円お納めください(ニコニコ)」
こうして変に絡まれる事もなく、無事接客終了。

笑顔、まじ、大事。


2:00
次のシフトの女の子たちが来たので、軽く挨拶してしばらく一緒に売り場に立ち、深夜は巫女さんが減るので売り場を何個か閉めて、退勤の準備。
2:30になったと同時に、控え室で袴を脱ぎ捨てて急いで帰りました。


4:30
就寝。今日はなみちゃんの家にお泊まりさせてもらう事に。3時までには着いていたのですが、順番にお風呂に入ってたら結局こんな時間になってました。語り合う元気もなく、爆睡。

 

1日目を終えての感想。
時間が経つのがあっという間でした。確かに寒い!けど、今年は例年になく暖かかったようで、わたしこれくらいなら全然耐えられる!という感じでした。
因みに仲良しのDくんは「指がかじかんで動かない」と言っていたので、個人差があります。(私ほんとに寒さに強いんです……理由は察しろ……)

「なんちゃって巫女さん」~2日目~

7:00
起床。日頃の習慣で予定より1時間早く目が覚めてしまったけれど、2時間半しか寝ていないのに、いたって元気!(普段からあまり寝ません)
日課のTwitterの平和を守るための巡回をしつつ、みんなが起きるのを待ちつつ、準備。
朝食のお餅でお腹パンパンになりながら、8:40頃家を出て、なみちゃんの車で神社へ。
日付けは変わっていないのに、2日目の出勤という事で、この辺りから日にちの感覚がおかしくなり始めていました。


9:00
さて、二戦目の開始!
仕事の内容は同じなので、少しは慣れてきたかなという感じですが、昨夜とは比べものにならない数の人!人!人!鳥居を遥かに超えて伸びる長蛇の列の最後尾は、肉眼では確認できない程です。
それだけの人数がなだれ込んで来るわけですから、昨日のように2人で協力なんて言ってられません。ここからは個人戦になりました。

ここで現れたのが第三の敵!「大量買いモンスター」だぁ!!(ありがたいお客様です)
「熊手2つと、破魔矢……あっやっぱり鏑矢2本、交通安全のこのお守り10個、赤と紺5個ずつね。あとはこれと、これと、木札の大のこれとこれとこれ」
「木札は開運厄除と社運隆昌と商売繁盛でよろしいですか?(アセアセ)……大きな紙袋にまとめてお入れしましょうか?(アセアセ)……御守り用の小分けの袋をご入り用ですか?(アセアセ)……22200円お納めください(アセアセ)」

一応電卓は置いてあるのですが、結局は暗算のほうが早い、とそれまでほとんど頭の中で計算していたわたしも、これはさすがに無理!電卓を使用してお金の間違いをしないように慎重に計算しました。
こんなお客様が1人ではなく何人もおられるので、本当に神経使いました。こんなに頭使ったの何年ぶりだろう。


そのうちになぜか他のベテラン巫女さん達から、
「交通安全の御守りが残り少ないんですけど、ストックどこにあるか分かりますか?」
「あちらにありますよ!取ってきますね!」
「家内安全以外の木札の小さいサイズがもうほとんどこちらになくて……」
「よしきた!」
なぜか品物の補充で頼られるようになり、いつの間にかバックヤードのなつめとの異名をとるほどに。(誰も呼んでません)
接客や品物の補充に忙しく動き回りました。


12:30
気が付くと背後にKくんが立っていました。
今日はお祓いの依頼がえげつないくらい来ているみたいで、なみちゃんとKくんはずっと社殿の方から動けず、顔を見るのは半日ぶり。顔を見た瞬間、すごい安心感を覚えました。おおげさだけど、ほんとに。

「お昼休憩2人ずつとってもらう事になってるんだけど、この感じじゃ2人一度に抜けるのは厳しいかな?」とKくん。
気が付くと、お昼をまわっていました。
「うーん。ちょっと厳しいかもしれませんね」
その間もお客様の列は途切れることがありません。接客してると、その日のパートナーだったDくんがいつの間にか姿を消していました。どうやら一人ずつ順番に食事休憩に行くことになったようです。
なっちゃんも、Dくんが帰ってきたら休憩行ってね」そう言ってKくんは風のように去って行きました。
一時の癒しをありがとう!Kくん!

寝不足と忙しさとで若干変なテンションになりつつも、Dくんの帰りを待ちます。確か休憩は15分ほどのはず。
しかし待てど暮らせどDくんは帰ってきません。
そこにKくんが再び登場。
「Dくんにはそのまま社務所の方の売り場にまわってもらったから、なっちゃんもご飯食べて休憩したらそっち行って」
そして、お客さんの列が途切れなくてモタモタしているわたしに、
「いまだ!行って」
Kくんに背中をポンッとたたかれたのをきっかけにようやく抜け出せたわたしは、お昼休憩に向かいました。

 

13:00
お昼ご飯は社殿のすぐ横の神饌所(神様への供物を納める場所)でいただきます。
物であふれかえったその場所には、「早い者勝ちだよみんなでつついてね方式」のおせちと、神社の売店で作られた大量のおにぎり。
ポツンと置かれたパイプ椅子に座り、
「Dくん、休憩から帰ってこないからサボって昼寝してるのかと疑ってごめんよ……」
とつぶやきながら梅おにぎりを頬張っていると、あっという間に休憩時間は終了しました。次は初めての社務所でのお仕事です!


13:15
寒い廊下を抜けて、社務所に到着。
朝から社務所にいた女の子と交代し、わけもわからずDくんの隣に座る。
「あの、わたし申し送り何もされてなくて全然分からんのじゃけど」
「申し送りとか俺もされとらんよ。向こうとおんなじようにやれば大丈夫!大丈夫!」
そんなものかなと思っている間にも、お客さんが来られます。

御朱印帳に記入お願いできますか」
「お札のセットのやつお願いします」
「領収書をお願いします」
全然一緒じゃないーーーーー!!!

禰宜さんや事務員さんっぽい女性に聞きながら、なんとか対応しました。こんな急に投げ込まれるもんなんですね。


15:00
社殿の方ほどではないものの程々の量のお客様をさばきながら、休みなく応対するわたしたち。
そこへ「ちょっとごめんよ~」
お客様の列をかき分け歩み寄る人影が、と思ったら神主のSさんでした。
「お~い。がんばっとるか!これ差し入れ」
甘酒を二つ差し出すSさん。

私語禁止って言った本人ーーーー!!(笑)
心の中で突っ込んだものの、もう若干慣れてきていたのでお礼を言って受け取る私たち。
十分後に、
「喉めっちゃ乾いてたから助かったね」
と言いながら飲みほした甘酒の濃厚さに、口腔内の水分を全部持って行かれ、朦朧とした意識の中でオアシスの幻影を見るようになることを、この時はまだ知らない……。


17:00
社殿の方の売り場はまだまだ忙しそうだけれど、この頃になるとこちらにはほとんどお客様が来なくなりました。
「暇だね。う~暇なの苦手。動いてる方がいいわ」
「そう?俺は正座してぼーっとしとくんとか天職だわ。……ちょっと!左右に揺れすぎ!(笑)」
足が痺れないように体重移動をリズミカルに繰り返していたら怒られました(笑)でもじっとしてられないくらい、ここからの暇すぎる一時間半が本当に長かった!


そんな暇人なわたしの気持ちを察してか、「ちょっとかくまって」と、社殿で祝詞を呼んでいたはずのMさんが登場。お祓いの方が一段落してこちらに避難してきたようなのですが、なぜかカーテンにくるまりながら外の様子をうかがっています。怪しい(笑)
「もう途中から頭がぼーっとしてきて何言ってるんかわけわからんくなってきて」
と言うMさんの顔はなんだか真っ赤。

あとで聞いた話ですが、お祓いをする時には身を清めるためにお神酒を飲むらしく、合間合間でも祓った悪いものが憑かないように、
「ちょっと今のきつかったわあ」
「一杯清めとく?」
みたいなノリで、人によっては結構な量のお神酒を飲むらしいのです。
ただの酒好き?ではない、はず。たぶん、うん。(この神社だけかも?!)

神職の人ってもっとしきたりとかにうるさい、お堅い感じの人かと思ってたら、ほとんどの人がすごく気さくで、Mさんも宮司服さえ着てなければ、ただの陽気な兄ちゃんという感じ。
なぜかお札の数え方を教えていただきました(笑)


18:30
30分の延長をお願いされ、やっと業務終了!
気になるお給料は社務所にて禰宜さんから手渡しでいただきます。
手続きはいたって簡単。手書きの領収書に名前と生年月日、住所を記入し、印鑑 を押し(ない人は母印でも可)手書きの明細と封筒を受け取ります。
わたしはこの2日間、実質1日でトータル14時間労働で,1万4000円頂きました!
手渡しのお給料、自分の働き実感できてすごく嬉しい。喜びをかみしめます。
着替えてから最後に御守りを買って、おみくじを引き、なつめの初バイトは終了したのでした。

巫女さんバイトを終えて。

例年よりも忙しかったから大丈夫かなと心配したけど、楽しんでくれたみたいでホッとしました。いつもは年明けのカウントダウンを少人数でするんだけど、なっちゃんやDくんも一緒に乾杯できたのがお祭り感あって楽しかったな。なっちゃんは接客業やこういうバイトは初めてだと聞いていたけど、ちゃんと接客できていて、さすがだなと思いました!

接した方たちが予想外に人間味にあふれていて、神社とそこで働く方たちがすごく身近に感じられるようになる体験でした。私は大きいくくりでは今の仕事しかした事がないので、どんな仕事が自分に向いているかよく分からないけど、単純にお客さんと接するのが楽しかった。わたしって接客向いてるかも!という自分の意外な一面も発見できました。機会があればまた挑戦してみたいです。人が好きな人にはお勧めのバイト!うまくまとめられず日記みたいになってしまいましたが、知らない世界を楽しんで頂けてたら嬉しいです。最後まで読んでくださってありがとうございました。

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バイト終了後、盛大に着崩れた面々で記念撮影。(一旦脱いだ着物を撮影のために慌てて着直した模様)

巫女さんの袴姿かわいい!巫女さんバイト、私も一回やってみたいと女子高生くらいのとき思ってたなぁ〜。
寒くてきつい、という噂は聞いていたけど、こうやって実際の動きを見ると大変そう…。でもなつめさんが楽しそうに仕事していて、読んでてほっこりしました。

次回予告
2月1日(水)はトフィーの小ネタ更新です。

ストーリー型報連相の上司との会話

職場 トフィー 小ネタ 仕事術

某日、会社にて。

 

私「結論は○○です。理由は××です」

上司「つまり××だから○○なんでしょ?」

私「……はい、おっしゃる通りです」

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素材利用:いらすとや

どうも、トフィーです。ストーリー型報連相の上司との日常です。できるだけ簡潔にやり取りしたいのに、上司が全く同じことを、並べ替えて説明し直します。きっと、私に対してではなく、自分自身を納得させているのだろうなぁと思います。 そういう上司には、ストーリー型報連相を心がけるべきなのかもしれない…と思い始める今日この頃。ストーリー型報連相についてはこちらの記事をご覧ください。
himojo-zemi.hatenablog.com

 

【次回予告】
1月29日(日)は、なつめの記事「潜入捜査!巫女さんバイトの裏側に迫る!」を更新します。

仕事の進め方をモチベーションエリアの観点で観察

トフィー 職場 モチベーション

皆さまごきげんよう、トフィーです。本日の話題は「草食系職場における肉食系社員」についてです。いわゆる「草食系男子」「肉食系女子」のことではありません。「金銭的報酬以外の何がその人のモチベーションになっているか?」によって、草食と肉食で分かれるそうです。

 まずはこちらのコラムをご覧ください。

 たとえば、挑戦することでやる気が上がりやすい人のモチベーションエリアは「目標達成」だ。仕事を任されたいと思う人は「自律裁量」、より大きな仕事をすることに意欲を掻き立てられる人は「地位権限」というようになる。

 一方で、周囲の人と協調していくことが心地よい人は「他者協力」、安定しているかどうかに敏感な人は「安定保障」、公私のバランスがとれていることを何よりも優先する人は「公私調和」にモチベーションエリアがある。

 これら6つのエリアのうち、「目標達成」、「自律裁量」、「地位権限」の3つを「牽引志向」と名付け、肉食系と呼んでいる。

 一方、「他者協調」、「安定保障」、「公私調和」の3つには「調和志向」と名付けて、草食系と呼んでいる。

 

diamond.jp 

このモチベーションエリアの話、実体験と照らし合わせても、結構腑に落ちます。「あー確かにこんな感じで分かれるわ」という実感があります。

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そして職場内に同じタイプの人が多かったり、影響力や権力の強い管理職がいたりすると、職場全体のカラーとして浮き上がります。そこに異なるモチベーションエリアを持つ社員が入ると、良くも悪くも波風が立つようになります。うまくマネジメントできれば「ダイバーシティ(社員の多様性)の推進」になるのでしょうが、現実的にはなかなか上手くいかないものです。

草食系職場の肉食系社員

職場にて起こったことです。

ある日、総務部のプリンターに不具合が起きました。それに気づいた総務部社員Aが、情報システム部に「プリンターの不具合が起きたので相談したいのですが、管轄はそちらですか?」と聞きました。情報システム部からは「違います」という回答だったのですが。

そのやり取りを一部始終見聞きしていた上司Bが、Aを咎めました。

Bは、「まずは部署内で確認できることをしてから、それでもわからなかったら他部署に尋ねなさい」と言いました。
備品によっては、A・Bが在籍している総務部が管轄担当している場合もあるためです。

(余談ですが、総務部は備品全般の管理を、情報システム部はPCを始めとする電子機器を管轄していることが多く、プリンターみたいな備品だとどちらの管轄か曖昧…なんていうのは会社あるあるですよね。)
そのため、気軽に他部署に問い合わせをすると、以下のような問題が発生します。

・他部署の人の業務を無意味にストップさせることになる
・「自分のところの仕事のくせに、自分でわからないのか」と不興を買う可能性がある

だから、部署内でわかるかもしれないことを調べもせず、他部署に問い合わせてはならない、と、BはAに言いたいわけです。

しかし、Aは「会社としてどこが管轄なのかを確認しただけです」と返答。
BはBで、理論的に指摘を組み立てて話すことが苦手のため、上述したような「やってはいけない理由」を述べることができず、Aは困惑するばかり。

しかも、その備品の正しい担当について、Bも把握・即答できる状態ではなかったのです。
だからAが一番知りたい「この備品の担当はどの部署なのか?」を、Bは答えられないため、Bの指摘の妥当性が揺らぐばかり。

結局、Aが完全な納得に至っている様子はありませんでしたが、上司―部下という関係上、自ら折れて「気を付けます」と謝罪することで、終着しました。

その後、Aは、「Bは深く考えないまま行動する」と評価していたのでした。

 干物女はこう見る!2人のタイプの違い

このとき私は、「Aは「目標達成」的、Bは「他者協調」的な仕事の進め方をするなぁ〜 」という感想で、面白がって眺めていました(笑)

会社そのものが他者協調的な雰囲気があり、一見穏やかな空気ではありましたが、根回し文化も強い社風でした。そこで長く勤続しているBも、普段から根回しを当然とした仕事の進め方をしていました。側から見たら些細なことも、常に部長に確認していました(部長がそれを求めるから仕方ないのですが)。

Aは最近転職してきた中途採用組。良くも悪くも猪突猛進的なところは見受けられました。仕事を完遂するために、最短ルートを行こうとします。そのせいで、「これをこのまま進めたら、◯◯さんあたりの不興を買いそうだな」と立ち止まることをしない人でした。

私はこの後すぐに退職してしまうので、Aがその後どうなったかわかりませんが、あまりにも社風と異なるために、「今後大変だろうな」と前途を案じてしまうのでした。

 そんな私も肉食系社員

 私は間違いなく「自律裁量」型の肉食系社員です。仕事の目的と、締め切りだけ伝えられて、「あとは自分のやりたいようにやっていいよ」と言われるのが一番やる気が出ます。何ならできれば上司の目がない場所で仕事したい(笑) ほんっっっっとうにマイクロマネジメントされるの大嫌いなんですよねぇ〜…。

だから、私も、上述した会社では少し異質な存在だったと、今では思います。というか扱いづらい社員だったと思います(笑)

そのせいなのか、私個人としては、Aとペアを組んで行う仕事は、結構やりやすかったのですよね。私は「今の仕事をもっと改善できるか模索したい」、Aは「考えられる最短ルートを進めたい」という仕事の進め方の欲求があり、「きっとこうやったら一番効率的ですよね」と合意したあと、脇目も振らず実行するのは、とても楽でした。

Aが入社してくるまで、周りと自分が違いすぎて、何かとイライラすることも多かったのですが(笑)

職場を知り己を知れば…

自分に合った職場で働けると、驚くほど仕事へののめり込み感や充実感が変わるものです。その反対に、自分に合わない職場ではモチベーションも落ちます。周囲からの影響を受けやすい人ほど、職場の雰囲気が自分に与える影響をバカにしてはなりません。

こう言うとまるで「自己の不遇を職場のせいにしていい」と言っているように聞こえてしまうかもしれませんが、そうではありません。「自分に合う職場を選ぶことも自分の責任」だと私は思っています。そのためには自分が何を求めているのかを知り、それが実現・推奨される職場はどこなのか…を、きちんと選択すること、選択できるだけのスキルを身につけること。

新卒入社から定年まで一社で勤め上げることが難しくなっている昨今、「適切なタイミングで別の環境を求める力(求めてもらえる力)」も、現代の社会人に必要なスキルの1つだと考えています。

わたしはどちらかと言うと草食系で、他者協調型の部分が大きいような気がします。人と仕事をする上で、よく「自分だったら……」という視点で考えるのですが、タイプが違う相手には全くモチベーションの上がらない、見当違いな接し方になってしまうんですね!勉強になりました。

次回予告
1月25日(水)はトフィーの小ネタ更新です。

不思議ちゃんウイルスの感染力

なつめ 小ネタ 友達 マジ無理

人間関係において、第一印象ってすごく大切ですよね!今回はそれで失敗したお話です。

 

大学入学直後、これからどんどん新しい友達を増やして行こうかという頃。
わたしはひょんな事から学祭実行委員に所属することになり、そこでO君と出会った。O君は100キロ近いガッシリ(?)した体格で、ちょっと自慢話の多い「自称:中村トオル」だった。

 

 ある日、実行委員の同じ部署の子達と話をしていたわたしは、
アオダイショウ」という耳慣れない単語を耳にする。なんのことはない、蛇の1種なのだが、
(アオダイショウ……?なんだろう……)
と考えているうちに、わたしの脳内にモヤモヤと湧き上がってきたのは、オオサンショウウオのイメージだった。

 

 今考えれば、

完全に語感が似てるだけーーー!!!である。

 

 そしてそのイメージの正体の名前、「オオサンショウウオ」さえ思い出せなかったわたしは、頭に浮かんだイメージのままにこう言った。

「あー。あのオタマジャクシのでっかいやつみたいなのかあ」

その日からわたしのあだ名は「不思議ちゃん」になった……。

 

尚悪い事に、わたしが「初めまして!なつめです」とやってる所に、O君はどこからともなく現れては、

「こいつ不思議ちゃんやからw」
と先入観を植え付けてまわる人間だった。

 

出会って3日でわたしの何がわかるーーー!!!

と何度心の中で絶叫した事か……。

こうして先入観の無い、真っさらだったみんなの心は、次々と「不思議ちゃん」ウイルスに感染させられていったのだった。

 

 第一印象って本当に大切。
その後わたしが、いくら堅実で知性的なところを見せようとも、わたしは一部の人間の間で卒業するまで「不思議ちゃん」だった……。皆さんも第一印象には注意しましょうね(泣)

 

 ※画像はなつめとオオサンショウウオ
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次回予告
1月22日(日)はトフィーの「仕事の進め方をモチベーションエリアの観点で観察」です。

声をあげて泣く人だけが、人の死を悼んでいるとは限らない

なつめ 体験談 感情 家族

人生の中で出来れば経験したくないのが、愛する人の死。でも同時に避けて通れないものでもありますよね。ちょっと重めのテーマですが、難しい内容ではないので、みんなにも考えてほしいです!

わたしは職業柄、人の最期に立ち会う機会が普通の人より多いのではないかと思います。ここ最近は、年に10人から20人の方の看取りに関わってきました。
人の最期にもいろいろあって、若くして事故で、とか、病気で志半ばで、というのではまた状況が異なってくるので、今回は老衰による最期という状況にしぼって話をしようと思います。

泣かない人は冷たい人なのか

様々なケースに関わってきましたが、臨終の際の家族、親族の反応は様々です。
声をあげて泣き叫ぶ人もいれば、穏やかで、時にはいつもと変わらぬ様子で談笑している方もいます。兄弟の間でさえ、極端に反応が分かれる場合もあります。
その時に、こんな言葉を耳にした事があります。

「親が死んだっていうのに、泣きもしないで冷たい人ね」

この言葉、分かります。
自分が辛くて悲しくて「お母さん!」と泣き叫んでるのに、ふと隣りを見ると自分の兄弟はいつもの調子で飄々としている。
この人は母が死んでも何ともないのか……?
そう感じるのも無理はないと思います。

でも、経験を重ねる中で、その言葉への違和感がどんどん大きくなっていくのを感じてもいました。

愛する家族を亡くしても泣かない人は、本当に冷たい人なのでしょうか?

 実は、今わたしの頭のなかに思い浮かんだ、たくさんの「泣かなかった家族」。 その多くは、「冷たい人」というイメージとは真逆な方達です。
例えば、持病があるのに、長い間自宅でお母さんを介護してきた方。
毎日仕事帰り、面会時間ぎりぎりに駆け込んで来る息子さん。
意識のない父親の手を握って、いつもにこにこと話しかけている娘さん。
言葉で言い表すのは難しいのですが、その接し方から親御さんへの溢れる愛情が伝わってくるような方達でした。 そういう方達に限って泣かないケースが多いのです。
わたしにはどうしても,その方達が「冷たい人たち」だとは思えないのです。

そもそも人はなぜ死に面して泣くのでしょうか。
故人と永遠に会えないという寂しさや、もっとこうしてあげたかったという後悔の気持ちもあるかもしれません。 故人の最期の苦しみや、その無念さを思って泣く人もあるでしょう。
泣かなかった人たちも多少の違いはあれ、同じような感情は抱いたはずです。
ではなにが違うのか。
様々な要素が関係するので、人の数だけ理由があって正解はないのでしょうが、わたしの中に一つの考えが浮かびました。

寂しさや後悔を超える、別の感情があったとしたら人は声をあげて泣かないのかもしれない。

わたしがそう考えるに至ったのには、自分自身の過去の経験も大きく関係していると思います。その事例をもとに、皆さんにも自由に考えてほしいです。

祖母との生活を通じて


 父方の祖母はいつも綺麗にパーマをあてて身だしなみを整え、背すじの伸びたおばあちゃんらしくないおばあちゃんだった。
孫達が大胆な遊び方をしていると「おぞい(怖い)わぁ〜」と止めることはあっても、祖母に怒られた記憶は一度もない。
 その祖母が、祖父が亡くなったのを機にみるみるうちに弱っていってしまった。 それでも頭はしっかりしていて、頑としてこの山奥の、祖父との思い出の詰まった自宅を離れようとしない。
自分の家に母親を招き入れようとしていた息子達も、その頑なさに遂には説得を諦めた。

 父は三男だったが、兄弟の中でもとりわけ両親に対する愛情が強い人だったと思う。 仕事を辞めて実家に帰ると言い出した。家のローンもまだ払い終えていないのに。
色々話し合った末、代わりにわたしと母が一ヶ月交代で田舎に帰り、祖母の介護をする事になった。

 最初の一ヶ月はわたしの番だった。 田舎に帰って愕然とした。
そこにはあの優しかった祖母はいなかった。
覚えのない事で受ける非難。
家事の仕方一つをとっても気に入らないらしく、逐一嫌味を言われる。
わたしの作った料理には全く箸をつけようともせず、その場で惣菜を買ってこさせられる。
一度わたしが作った鯵の南蛮漬けを白いパックに入れ、綺麗にラップをかけておいたら、祖母は「美味しい美味しい」と食べていたっけ。
とにかく何か理由を探しては、いや理由がなくとも、チクチクと怒られていた。祖母の目がギラギラと真っ赤に光っているように見えて怖かった。

 一応自分の部屋らしきものはあったが、本当の意味で自由な時間はなかったように思う。
「なつめさーん」 祖母が呼ぶとすぐに降りていかないといけないので、常に神経は張りつめていた。 遂には祖母が階下から呼ぶ幻聴が聞こえるようになった。

 唯一ほっと一息つけるのは風呂の中だけだった。 浴槽に深く沈みこむと、安心するのと同時にあとからあとから涙がこぼれてきた。
何が悲しいのかは分からない。自分を哀れんでいたのだろうか。
わたしは声を出さずに、静かに泣くことを覚えた。
風呂から出ると、「風呂が長い」文句を言われたが、唯一自分に泣くことを許したその時間は、ますます長くなる一方だった。

 祖母が寝静まってからは毎日家を抜け出した。
遊び歩くためにではない。街灯もない真っ暗な道をただひたすら散歩しては、祖母がトイレに起きる時間までには帰った。
暗闇よりも、家の中で呼吸出来なくなる事の方が怖かった。

 そんなある日、週末に父がやって来ることになった。 息が詰まるような祖母との生活から少しは解放されるのではと、わたしは喜んだ。
しかしそう簡単な話ではなかった。
「やっぱりみっちゃんが居ないと」
可愛い息子の名前をちゃん付けで甘えたように呼ぶ祖母。
普段は嫌々でもわたしに頼らないと生活できない祖母だが、父が来るとわたしは用無しとばかりにますます辛くあたられる。
祖母は父が来るのをあてにして、広告の裏に,父が来たら頼むことリストを書き上げるようになった。わたしにも出来るような簡単な用事ですらリストに挙がった。
負担が減った、と喜べれば良かったのだろうが、わたしはただただ悲しかった。
普段おばあちゃんをトイレに行かせて、お風呂に入れて、家事をしているのはわたしなのに。 文句こそ言われても感謝など一度もされた事はないのに。
父はタイミングよく数日間だけ現れてこんなにも頼りにされ、感謝されるのか。
バカバカしい事だが、正直に認めれば父に嫉妬していたのだと思う。
 ある時、 「また来るから」 そう言った父に、
「お父さんもう来ないで。お父さんが来ると余計辛い」
そう言って泣いたわたしは親不孝でもあり、祖母不幸でもあったろう。
でも二十歳そこそこの子供だったわたしは、ただただ一生懸命だったのだ。

 そんな生活が続き、祖母はほぼ寝たきりの状態になっていた。
それでもプライドが許さない様子で、オシメにする事を頑なに拒んだ。わたしの手を借りながら何とかトイレへ行っていた。
 ある日わたしが数十分家を空けた事があった。短い時間だから大丈夫だろうと思ったが、帰ると祖母はトイレに居た。
間に合わず自分で処理しようとしたが上手く行えず、トイレの床や壁が汚れていた。
わたしは手早く祖母の下着を変え、祖母を寝かせてからトイレを掃除した。
祖母の様子を見に部屋に戻ると、祖母が無言でわたしの手に何かを握らせてくる。
掌を開くと、それはクシャクシャになった千円札だった。
「ごめんね。汚いことさせて」

ハッとして顔を上げると、祖母が泣き出しそうな子供のような顔で見ていた。

胸が熱くなった。 そして気付いた。
自分が祖母の言動ばかりを見て、祖母の気持ちを考えようとしたことがなかったことに。

今までほとんどの面で頼っていた、最愛の連れ合いに先立たれた喪失感。
自分の仕事だと思っていた料理を作る事さえままならないもどかしさ。
自分の身体がどんどん思うように動かせなくなっていく事への不安や恐怖。
トイレや風呂に入るのにも人の世話にならないといけない申し訳なさや情けなさ。
そんなごちゃごちゃの感情を消化しきれず、孫にあたる事しか出来なかった祖母。
祖母の瞳を見ているとそんな様々な感情がいっきにわたしの中に入ってきた。

そして思った。
「生きることって、時々、死ぬことよりも辛いのかもしれない」と。

小娘が何を分かったような事を、と思われるかもしれないがその時確かに祖母の気持ちの一部を感じていたように思う。その千円札は結局受け取らなかった。とても受け取れなかった。 でも今なら思う。貰っておけば少しは祖母の自尊心を守れたかもしれない、と。

 結局祖母は一年後に亡くなった。
今思えばあっという間なのだが、もっとずっと長く濃密な時間に思えた。
祖母にもう会えないと思うと寂しかった。でもそれと同時にほっとした。
もう介護しなくてよいからではない。 祖母を一番近くで見ていて、生きる事の辛さを知ったからだ。
みんなが声を出して泣いていた。 わたしはそれをぼんやりと眺めていた。
祖母の顔は眠るように穏やかだった。
おばあちゃんもう苦しまなくていいんだね。
涙が一滴だけ静かに流れた。わたしは静かに泣くことが得意になっていた。

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最後に

誤解しないでほしいのは、「泣かない人」の方が故人との関わりが深かったとか、本当は誰より悲しんでいるとか、そういう事が言いたい訳ではないのです。
その人の悲しみはその人の中にしかない。 そして、その悲しみの表れ方も人それぞれなのだ、と私は思います。
そばで看てきた人には、その人の悲しみが、そして、事情があってそばで看ることができなかった人にも、その人の悲しみがあるのです。
例え同じような経験や関わり方をしてきたとしても、一つとして同じ悲しみの形はない。 だから、悲しみの形が違うという理由で、人を責める権利は誰にもないし、 それぞれが、それぞれの悲しみと向き合っていけば良いのだと思います。

そして最後にどうしても言いたいのは、悲しみの形が違うという理由で、自分を責める事もしないでほしい、という事です。
人の死に面して泣かなかった時、泣けなかった時に、 「自分は冷たい人間なんじゃないか」という考えが浮かぶ人は少なくないと思います。
泣かない自分を責めてくる相手は、実は他人よりも、自分であることが非常に多いのです。
でも、声をあげて泣かなかったあなたは悲しんでいない訳ではないし、決して冷たい人などではないと思います。
あなたの中に確かにある、悲しみの形は、あなたにしか分からないのですから、愛する人を亡くしたばかりの自分をあまりいじめないでください。

分かったような事を書きましたが、もちろん私にもあなたの悲しみの形は分かりません。
でもそんなわたしにも出来ることがあると思っています。
仕事を通じて関わる方達のために、ご本人へのケアは勿論のこと、ご家族の余分な負担を取り除いて、その悲しみとちゃんと向き合えるようお手伝いする事。 涙脆い私ですが、ご本人とご家族の前では泣かないと決めています。
その時が来た時に、悲しむべき人がちゃんと悲しめるように、そのためには他人のわたしは泣いてはいけないのだと思っています。 (ときどき失敗しますけどw)
人の死と向き合うことで、なんとも言えない喪失感や、自分の無力感を毎回感じるのは正直辛いですが、わたしも自分の悲しみの形に向き合って、家族じゃないからこそ出来ることをしていきたいと思っています。

皆さんもその時が来る前に、自分の悲しみの形を見つめてみてはいかがでしょうか?

最期まで看取ることの壮絶さ…言葉にできませんでした…。
私はまだ家族のような身近な人が亡くなった経験がないのですが、避けて通れない出来事なのだと、少しずつ実感しています。その時に悔いのない向き合い方をしたいと、なつめさんの記事を読んで強く思っています。

  【次回予告】1月18日(水)
なつめによる小ネタ更新♪お楽しみに!

人とのご縁とか偶然とかシンクロがやたら起きる。

トフィー 友達 小ネタ 非リア

どうもどうも、トフィーです。ご縁って不思議だよね〜、という話。

そんなにスピリチュアルなことに関心を寄せる方ではないのですが、歳をとるごとに、「人の縁」みたいなものの引力を感じます。
特に2017年になって、そういうことが度々起こりました。

学生時代に仲良くしていた先輩と、初詣で偶然会って、話が弾みました。その流れで連絡先を交換。良い飲み友達になりそうです。

また、私が大迷惑をかけたせいで音信不通になっていた友人がいるのですが、ずっと「謝りたいけど、それすらも迷惑になるのでは、私の自己満足に過ぎないのでは…」と数年間も躊躇していました。そうしていたら、その友人から年賀状を受け取りました。
「あ、ウジウジしている場合じゃない」と思い、「ちゃんと謝りたい」旨を添えて、返送しました。まだ直接謝れる日程が決まったわけではありませんが、前進できそうです。

で、この2つの再会の事象なのですが、ちょっとした因縁がありまして。実は、後者で迷惑をかけたことがきっかけで、自信をなくしてしまって、それまでの友人関係全てから距離を置いたのですよね。その流れで、連絡先を変えても、ごく一部の人にしか教えませんでした。だから、前者の先輩とも連絡できなくなっていた、という因果があります。

「そろそろ昔からの友人達にも会いたいな」と思い始めていた矢先だったので、今年はそういう年になるのかなぁと予感しています。

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他にも、なつめさんと同時期に同じものに興味を持ったり(その内記事にします)、別の友人の好きになった相手が私と同じ職業・職種で、めちゃくちゃアドバイスできたり…(笑) 小さいことも含めたらキリがありませんね(笑)

何はともあれ、人の縁って不思議!

【次回予告】
1月15日(日)はなつめの「声をあげて泣く人が本当に死を悼んでいるとは限らない」を更新します。

干物女推薦!乾いた心に笑いをもたらすWEBライター3選

トフィー WEBライター

こんにちは、トフィーです。本日はオススメWEBライターをご紹介します。スルメのように乾ききってしまった女心にも、「天才かwww」と笑わせてくれる方々です。
え、人間観察じゃない? WEBライターという職業の人々を、記事を通して観察しているのです!

勢いのあるルポ系WEB漫画家

最初にご紹介するのは、ルポ系WEB漫画家のカメントツさん。

www.kamentotu.com

カメントツさんのイラストや記事はよくRTされているので、見たことがある人もいるかもしれませんね。↓この可愛い絵柄がカメントツさんの絵です。

カメントツの漫画ならず道 第1話 | サンデーうぇぶりより

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日々の「トホホ」な出来事を面白おかしく描く、というスタイルから始まった彼ですが、今では多方面に活躍の場を広げていて、その度に話題になっています。

【カメントツのルポ漫画地獄】ヒプノセラピーに行ってきた編
「マジかよ!催眠療法こわっっっっっ!!!!!」ってなった記事。自分ならまず一生訪れないであろう、だけど気にはなる…という場所に惜しげも無く突撃し、コミカルなのに的確な描写でルポをするセンスが大好きです。ボクサーパンツゥ〜。

あと、「あずきバー」が硬すぎて井村屋に乗り込んだ話←こちらの記事はYahoo!トップニュースで取り上げられたらしく、話題になっていました。「やれた!おいしい!」に死ぬほどツボった。天才かよ。

笑える記事だけでなく、心の琴線に触れる、優しくも鋭い記事を書かれるのも見逃せません。ぼくは、せんそうをしらない。や、【漫画】熊本震災の「現場の声」を取材してきた話といった記事を読んで、すごく繊細な感性をお持ちで、それを見事に表現できる人なのだなぁ…と感じ入ってしまいました、泣きながら。

人気高騰中なので、新しい漫画を描くごとに、彼の記事が様々な場所で取り上げられて認知度が高まるのを、リアルタイムで経験中です。最近では、ゲッサンで連載している作品「カメントツの漫画ならず道 第5話」が朝のニュースに取り上げられたとか聞いたし…何それすごい出世…。今年の活躍にも注目です!

ゲスい記事がたまらない!

セブ山がいろいろ告知する場所

ライターに留まらず、イベント、WEBラジオ、最近ではLINEスタンプ、関連グッズ…などなど、マルチに活動を広げるセブ山さん。ヒモックマスタンプは私も愛用しています。

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めっちゃ可愛い。でも本物のヒモは要りません。ヒモノなら私の相方です。あ、自分もだった…。

すみません、話が逸れました。

基本的に彼が書く記事は、どこかゲスいんです。

omocoro.jp

息子のSNSを秘密裏に監視する奥様への、インタビュー記事。このインタビュー内容も衝撃・笑劇のゲスさ。奥様の受け答えもすごい面白いのですよ。息子の童貞喪失日を知ってしまったことや、息子の彼女の強欲さをもって「クソ女」呼ばわりしたり、息子のプリクラのキメ顔を「ルーキーズみたいでキモい」とバッサリ切り捨てるところとか…。だけど、この神がかった面白さを引き出したのは、間違いなくインタビュワーであるセブ山さんの手腕だし、何より記事全体に漂うゲスな面白さも間違いなくセブ山さんの力量だと思います(褒め言葉)。

この記事、何でこんなにゲスいのだろう? と思って考察したのですが、「思春期の息子にとっては死活問題」「奥様も、自分の行為が正しいのかどうか悩んだことがある」というご家庭の繊細な問題に対して、「インタビュワーが絶対に話を聞きながら面白がっているのを隠しきれていない言葉回し」「奥様もインタビュワーも、思春期の息子に対して「アイタタタ」という気持ちを共有している共犯関係」「そんなほんの少しの悪意を含めて仕上がった記事を読み、本気で面白がっている自分」という、息子以外の人物がみんなゲスいからなんだろうな、という結論に至りました。もし私がゲスい人間でなければ、きっとこの記事をこんなにも面白がらなかったでしょう…いや、やっぱりめちゃくちゃ面白いわ。笑うわ、こんなん。

また、こちらは波紋を呼んだ、セブ山さん主催のイベント「ヒモ塾」を、別の方がルポした記事。

www.alicey.jp

このイベントで「メンヘラ女はコスパが悪い」という名言が生まれます。

他にも、セブ山さんのイベントは面白そうなものばかりなんですよね。

何か面白いことをしたいけど何も思いつかない「無能クソ大学生」とは? - Togetterまとめ←告知ページが削除されてしまったのでTogetterでご紹介。無能クソ大学生を集めて面白いことをする、一年間の長期プロジェクトです。事の発端はこういうことらしいです。

仮にも人気WEBライターに、こんな声掛けできる大学生の無敵感がヤバい。
そして実際に無能クソ大学生を集めた説明会での様子がこちら。

このプロジェクトが発足して、そろそろ一年経ちますが、続報を非常に楽しみにしております。

今最も売れているWEBライター

私が紹介するまでもないのでは…? でも私が一番新記事を楽しみにしているライターさんなので、ぜひ紹介したい!

「今最も売れているWEBライター」と評判の、ヨッピーさん!!

ヨッピーのブログ

様々なジャンルのWEBメディアで、次々バズる記事を書き下ろす、WEBライターの金字塔。どの記事も本当に面白いのですが、私が大ファンになったきっかけが、こちらの記事であります。

time-space.kddi.com

「ウィンドウズ95を使ってノマドしてきた」
↑何これ絶対面白い。ってなるじゃないですか!昔懐かしいブラウン管のモニターを持ち込んで、スタバのオープン席でドヤってる写真は圧巻。笑いすぎて腸が捻れるかと思った。

他にも、笑いすぎたと言えば、こちらの記事。
寸借詐欺に遭ったから仕返ししてみた←先ほど紹介したセブ山さんに、飲食代4000円を支払わされたという理由で仕返しします。それも、ビジネス用のチャットツールを使い、部外者の協力者を募り、会議室まで借りてドッキリするという…何この無駄に手間のかかった無駄のない面白さ。

あと、「大人が本気で子どもみたいなことを考える、何なら実際にやってみる」というノリが大好きなのですが、そんな大人のロマン欲求を満たしてくれるのが、【阿鼻叫喚】ゾンビが大量発生したらどう立て篭もるべき?その道のプロに聞く「子供の秘密基地」を大人がガチで作ってみるとこうなる。の記事。特に秘密基地の完成写真はすごくワクワクできる、素敵な仕上がり!ぜひリンク先で確認してください。

 このような面白系記事を次々バズらせている彼ですが、このインタビュー記事を読むと、本当によく戦略立てて記事を作っていることがわかります。
【ヨッピー】バズる企画の方程式は、広さと深さと距離感
よっぴーさんの、面白さをロジックとしてを捉えているところ、親しみやすさと面白さを徹底した振る舞い、取材対象への敬意と純粋な好奇心がうかがえるところ…コンテンツ発信者として理想的な姿勢を持っていらっしゃると思います。

最近は面白系だけでなく、社会派記事も書かれるようになっています。例えば、PCデポの老人向け高額サービスが大問題となり、株価も大下落したことは、皆さんもご存知かと思います。そのきっかけは、PCデポ 高額解除料問題 大炎上の経緯とその背景(ヨッピー)の記事によるものです。また、悪質なWEBメディア(パクリ記事を大量に掲載しているようなメディア)については、悪質バイラルメディアにはどう対処すべき? BUZZNEWSをフルボッコにしてみたや、炎上中のDeNAにサイバーエージェント、その根底に流れるモラル無きDNAとは(ヨッピー)の記事で問題点を指摘されています。公平なスタンスで、理路整然と問題点を指摘し、なおかつ愛嬌を盛り込む…本当に賢い人なのですよねぇ。月曜日になるとLINE@でこんな写真を送りつけてくるけど。

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あと、ここから先は余談ですが、先ほど紹介したカメントツさんが、ルポ系WEB漫画家として注目されるようになったきっかけも、ヨッピーさんなんですよ!漫画家志望が集まる「現代版トキワ荘」に行ってみた←この記事でカメントツさんと出会い、その時に見せてもらった自作漫画を、ヨッピーさんと縁の深いオモコロに掲載、瞬く間にカメントツさんの人気が出て今に至る…と。

他にもこんな事例があったり…。

 ↓これに対するあまはる氏のリプライ。

また、こちらの記事では、人気ブロガーARuFaさんが、株式会社バーグハンバーグバーグ(面白系WEB広告会社、オモコロの運営元)に入社したのも、ヨッピーさんの男気ある推薦がきっかけだったことがわかります。

シモダ:でも僕は、そこに感動したんですよ。じつは当時ヨッピーもずっとバーグに入りたいと言ってたけど、彼は実力もすごくあるし、外部のライターとしてやってもらうほうが絶対いいと思ってた。その彼が、自分のことを差し置いてもARuFaくんを推してきた姿に、えらく感動して。「もう一度会ってみます」って言ったものの、もう内心は決まってましたね。

日本一「ふざけた」会社の社長×新卒! シモダテツヤとARuFaが語るバーグハンバーグバーグ | クリエイティブの求人情報サイト-CINRA.JOB

色んな人の人生を良い意味で変えているのでは…究極のアゲ◯ンなんじゃないかなって思っています。にも関わらずシモダテツヤと私(地獄のミサワ)008「この世で一番人望がない男 ヨッピー」とか言われてるの本当にかわいそう。うそ、笑う。

 2017年も引き続き活躍に注目!

他にもご紹介したい、注目している WEBライターさんがいるのですが、一人ひとりをガッツリ紹介したかったので、特に好きな3名を選ばせてもらいました! みんなオモコロ系の人々ですね…。

お笑い要素の強いWEBライターさんは、その人個人にファンがつくのが強みであり、様々なジャンルの媒体で記事の依頼があるようです。おかげで私のようなファンは定期的に笑わせてもらえるし、記事依頼をした企業もコスパの高い宣伝ができるし、ライターにはお金が入るしで、まさに三方良し!
紹介した3名を始め、どんどん面白く魅力的なWEBライターが輩出・活躍される年になると良いなぁと思っています!
あと私も、「乾ききってカピカピした人間観に触れるならこのブロガー!」みたいになりたいです。需要はどれほどのものか謎。

トフィーさんが事あるごとにオススメしてくれるのでこのお三方の記事は私も読んだことがありますが、本当にくだらない事に(失礼)真剣で面白いんですよね。それにしても記事の熱量と情報量が半端なくてトフィーさんの「好き」がひしひしと伝わってきます!
「乾ききってカピカピした人間観……」人気ブログになれるかな(白目)

次回予告
1月11日(水)はトフィーの小ネタ更新です。