ドラマ「コウノドリ」で気付いた「イクメン」への違和感の正体

なつめです。未婚干物女ですが、今回は子育てについて偉そうに書いてみました!

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2010年に厚生労働省が始めたプロジェクトをきっかけに「イクメン」という言葉が使われ始め、現在その言葉は当たり前に知られるようになってきました。
わたしも、男性の子育て参加を歓迎する大勢のうちの一人です。それなのになぜか「イクメン」という言葉を聞く度に何かザワザワする気持ちが湧き上がってくるのです。ただそのザワザワの正体は分からずにいました。

 

それが先日「コウノドリ」という周産期医療センターを舞台にしたドラマを見ていた時のことです。
出産直後の妻が、心疾患の見つかった我が子の子育てに対する不安を口にした時に、ナオトインティライミ演じる夫が言った言葉。

「大丈夫だよ。俺も手伝うから」

──ざわざわざわざわ。
イクメン」という言葉を聞いた時と同じ違和感を覚えました。

そして次の瞬間、星野源演じる産科医が言い放った言葉を聞いて私は叫びました。(心の中で)

「何言ってるんだ。手伝うじゃないだろ。あんたの子どもだよ」
これだーーー!!

 

ナオトインティライミ(仮名)の発言は一見「協力的ないい夫」を思わせる言葉でした。そして、ナオトインティライミ(仮)自身もきっと自分は「協力的ないい夫」だと信じて疑っていなかったと思います。
でも「手伝う」という言葉は裏を返せば「当事者ではない」=「当事者はあくまで母親」という事になるんですよね。
イクメン」という言葉に私が感じていた違和感もそこにあったのだと思います。

夫が子どもをお風呂に入れたり、ご飯を食べさせたり育児に協力してくれたら、それは妻も助かるでしょう。
でもその何倍も、何十倍もの事を妻は普段からやっているんですよね。それでも妻は「イクウーメン」なんて呼ばれません。それは語呂が悪いからだけでなく、「当たり前」の事だからです。
「今日も赤ちゃんのオムツ換えてあげたの?偉いわね」なんて言われません。それは「当たり前」の事だから。育児の当事者はいつだって母親なのです。

わたしの周りの「イクメン」を自称する夫達も「自分は手伝う立場」である事を疑いもせず、ほんの少しのサポートで「俺子育て頑張ってます」ってドヤ顔してくる人がものすごく多いです。そこに私はザワザワしていたんだと思います。

 

それはコトバンクの「イクメン」の定義にも表れています。

イクメン」とは「子育てする男性(メンズ)」の略語。単純に育児中の男性というよりはむしろ「育児休暇を申請する」「育児を趣味と言ってはばからない」など、積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す。実際には、育児に積極的に参加できていなくても、将来的にそうありたいと願う男性も含まれる。

え?!実際には参加出来ていなくても?!
そうありたいと願うだけで?!?!
君も今日から「イクメン」だ☆?!?!?!

そんなバカな話があるかーーー?!
じゃあなにか?わたしが将来的に石原さとみになりたいと願ったら、実際にはそうでなくても「わたし、石原さとみです」って言っていいってこと?!?!(混乱)
そんな顔面詐称がまかり通っていいのか?!?!?!(脱線)

……あまりの驚きに取り乱しましたが、イクメン界(?)ではそんな横暴が普通に認められてるというわけです。

 

出産・育児ははっきり言って平等ではありません。子供を産めるのは女性だけです。そして、共働きの家庭においても、子供を育てるのは当然女性という考え方は根強いです。
個々の男性だけを責める事は出来ません。男性も育児に参加しようという働きかけが始まってから、たかだか10年未満。制度上は男性も育児休暇を取れる会社でも、周囲の理解はまだまだ追い付いておらず、取得のハードルは女性よりもずっとずっと高いのが現状です。

 

だから、「夫も妻と同じ時間育児に参加しろよ!」なんて言うつもりでこの記事を書いたわけではありません。(そもそも言える立場にはありませんが)
ただせめて、「イクメン」よりももっとずっとたくさんの時間や労力を使い、育児と向き合っている母親の頑張りを「当たり前」で済ませないでほしい。夫だけでなく、周囲の人々がそんな母親達を温かい目で見守り、時には褒める事の出来る社会であればと願います。
その意識があれば、電車の中で少々子供が泣いてもイライラしないだろうし、席だって気負わずに譲れると思うし、そしてそういう優しい気持ちに囲まれていたら育児に携わるストレスも少しは減るのではないでしょうか?

 

育児の当事者どころか、手伝う側でもない干物女が偉そうにと思われるかもしれませんが、干物女だからこそ、子供を産み育ててる人はそれだけで尊敬に値する存在だと常日頃から思っています。

イクメン」について、ここまで考えたことがなかった!!!
役割分担の比率は各家庭で合意すればいいと思います。ただ、だからって、お互いの役割に無関心なのは、せっかくの家族なのに物悲しいですよね。
子どもが絡んだら尚のこと。私は親の立場になったことも、なる予定もないので、その立場からは語れません。ただ、子どもだった時代を思い返すと、両親が常に私を大切にしてくれていました。子どもって親からの愛情に敏感なのですよね。
愛情という名の「子育ての当事者意識」があれば、きっと子どもに伝わると思います。

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